加工歪みへの対応

やっとお盆休みが終わりました。疲れました。

旋盤やマシニングなど機械加工で金属部品を製作すると、よくあるのが加工歪みです。原因もいろいろありますし、対処方法もさまざまです。

一番多い対処方法が、少し取り代を残して加工した後、旋盤や研磨機で仕上げるパターンでしょうか?最後に仕上げるのですから確実です。でも工程も増えるし、場合によっては、治具も作らないといけないので、手間がかかります。

めんどくさがりな私は、工程が増えるのを嫌います。なので、可能な時は、材料に焼きなまし、焼きならしをして、そのまま仕上げます。

フランジ部分を大きく削り込んで、加工歪みが発生しやすい形状の写真です。
フランジ部分を削ったときに旋盤で仕上げた部分が歪みます

上の写真はフランジ部分を大きく削ったため、旋盤で仕上げた部分が歪んでしまった部品です。受注時に見過ごしてしまいました。作り直さないといけないのですが、4個×2セット=8個もあったので、「後から仕上げるのは面倒!」ってことで、材料を焼きならしして前回同様一発仕上げでやってみました。

・・・でも心配なので、最初は1個だけやってみました。

・・・結果はOKでした。安心して残りも製作しました。

ものによりますが、材料を焼きなましや焼きならしすることで加工歪みを抑えることができます。後から仕上げる場合と比べて、安く作ることができます(今回は再製作なので会社的には赤字・・・)。

ただ、

  • 焼きなまし、焼きならしで対応できるかどうかは勘と経験による判断
  • 焼きなまし、焼きならしの処理に日数を取られるので、短納期に対応できない

という悩ましい問題もあります。

そして、まずは、見積もり時点で私が「これ確実に歪む!」って気付くようにならないとダメですね・・・。